千歳市に半導体メーカー、ラピダスが拠点工場を建設というニュースが報じられ
いくらかの時間が経ちましたが、じわじわと経済効果が現れてきているようです。
半導体はイメージしやすい身近な所ではスマホや車、パソコンなどに利用されていますが、
家電全般にも使用されており、電気を使用する機器にはほぼ組込まれています。
現代社会は半導体無しには機能しないと言ってもいいでしょう。
因みに調べたところ、半導体の材料にはシリコンが主な原料して使われておるようで、
名前だけを聞くとあのゴムの様な素材を思い浮かべてしまったのですが、ゴムの様な素材は正式にはシリコーンといい、
シリコンはざっくりと言うと金属的な素材で、別物なのだそうです。
半導体は名前の通り、電気を通したり通さなかったりが出来ます。
これが出来る事で電子機器が自在に扱えるようになるため、非常に重要なのです。
コロナ禍において半導体不足のニュースが取り上げられていましたが、
移動制限などで工場が稼働できず、世界中の電子機器生産需要に影響がでました。
そんな半導体ですが、かつて日本はその生産で相当のシェアを持っていました。
それが貿易摩擦のあおりを受け、生産体制が縮小していきました。
縮小は歯止めがかからず、影響を受けあぶれた技術者の海外流出に波及し、
最新鋭の半導体生産技術が廃れてしまい現在に至ります。
しかしながら半導体不足はあらゆるメーカーに悪影響をもたらし、
メーカーの製造の遅れは製品販売の縮小を招き、経済の衰退に繋がっていきます。
この状況に危機感を持った政府、大手企業が熊本県菊陽町に台湾の大手半導体メーカー、TSMC社の工場誘致を行います。
今では地価の上昇、関係企業の進出、雇用の創出、インフラ整備など経済効果が著しく波及しています。
ラピダスは政府、国内企業が共同出資し設立された半導体メーカーで、
国内での半導体生産、流通の強化を目的としており、軌道に乗れば国内の電子機器メーカーの
競争力が高まる事が期待されます。
ニュース発表直後から、現地の千歳市では地価の上昇が始まっています。
札幌で大きなイベントがある時には作業員用の宿泊施設の確保が困難になると言った報道もある他、
近隣で新たな賃貸住宅の建設が活発になるなど、影響は確実に波及しているようです。
北広島市ではエスコンフィールド北海道の影響で地価の上昇が起こっており、
札幌駅近辺の再開発もまだまだ活発に行われていますから、道央圏の好況はしばらく続きそうです。
一方で道央以外の地域においては人口流出の影響を大きく受けてしましそうです。
今後は良い影響が悪い影響をどれだけ上回れるか、こういった点も注視する必要があるのではないでしょうか。